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【2023年9月11日(月) 15:00〜】
勝見祐太先生(ハーバード大)講演のお知らせ

2023/8/25

このたび,ハーバード大学・MGHの勝見祐太先生をお招きし,下記の要領でセミナーを開催することになりました.
MRI等の脳画像研究に従事されている方はもちろんのこと,変性疾患等の臨床研究や加齢による認知機能の変化などの研究に携わる皆様にも,興味を持っていただける内容と思います.
また,将来的に海外等で研究活動をしたいと思っている院生等の若い学生の皆様にも,勝見先生の研究経験はとても参考になるのではないかと思います.

 

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「マルチモーダル脳イメージングから見るヒト認知加齢における異質性」

 

講師:勝見祐太先生(Department of Neurology, Harvard Medical School and Massachusetts General Hospital)

 

日時: 2023年9月11日(月)15:00~
場所: 京都大学総合人間学部棟2階 1207室(吉田南キャンパス 京大正門の向かい)
    https://www.h.kyoto-u.ac.jp/access1/#02

 

Abstract
ヒトの加齢は一般的にエピソード記憶や処理速度などの認知機能の低下を伴う。その一方で、高齢者の中には若年者と同程度の認知機能を有する「スーパーエイジャーズ」や、アルツハイマー病をはじめとした原因疾患による軽度認知障害や認知症を発症するケースも少なからず存在する。近年のヒトを対象としたインビボの脳画像研究では、このように多様な加齢の進行パターンに関連した脳の構造的・機能的変化が明らかにされてきた。本講演では、主に健常高齢者・スーパーエイジャーズ・神経変性疾患患者に焦点を当てた自身の研究をもとに、複数の脳画像法(structural and functional MRI, PET等)を組み合わせたマルチモーダル脳イメージングが、異なるパターンの加齢に付随して起こる認知機能の変化を理解する上でどう役立つかを議論する。マルチモーダル脳イメージングから得られる知見は、加齢脳におけるダイナミックな変化の包括的な理解に寄与するだけでなく、将来的な認知機能低下の予測や老年期におけるウェルビーイング向上を目指す介入方法開発の手助けとなることが期待される。

 

*本講演は,科研費学術変革領域研究(A)「生涯学の刷新-超高齢社会における発達・加齢観の刷新」(JP20H05800)のサポートで実施するものです.