ユニット概要

心の先端研究ユニット
Unit for Advanced Study of Mind

心の先端研究ユニットイメージ平成22年12月、京都大学に「心の先端研究ユニット」が発足しました。本ユニットは、わが国における心の先端研究のための連携拠点 (WISH) 構築における中核です。心理学、認知科学、脳科学や社会科学の分野を超えた学際研究を行い、物理的・ 社会的環境との相互作用による心のはたらきを解明するための先端研究を推進します。それと並行して、心理学専門教育の充実をはかることで後進を育成しつつ、現代社会が抱える多様な心の問題の実践的な解決を図ります。 現在、こころの未来研究センターが本ユニットの事務局を担っています。

ユニット設立の経緯

本ユニットは、わが国における心の先端研究のための連携拠点 (WISH)構築における中核として、心理学、認知科学、脳科学や社会科学の分野を超えた学際研究を行い、物理的・社会的環境との相互作用による心のはたらきを解明するための先端研究を推進する。それと並行して、心理学専門教育の充実をはかることで後進を育成しつつ、現代社会が抱える多様な心の問題の実践的な解決を図る。すなわち研究と教育と社会貢献が一体となった心の先端研究とその実践である。 京都大学は、日本の心理学研究の中核を担ってきた。その例証として、ともに1957年に創刊された「心理学評論」(心理学評論刊行会 発行)と「Psychologia」(プシコロギア会発行)という和英の学術雑誌を創刊し半世紀以上も継続している。本ユニットを構成する関連部局は、「京都大学心理学教官連絡会(通称PSI)」として、すでに数十年間にわたって月例会合を開いてきた。その連携の証として『21世紀の心理学に向かって』(ナカニシヤ出版、2001年)を共同執筆した。また、京大で唯一の部局横断型の21COEを構成し、 さらにその後継のグローバルCOE拠点として、心理学・教育学の分野でほぼ10年間にわたり一体となって活動してきた。全学共通教育についても、「心理学」の講義をこのPSIが自主的に担っている。また関連部局の3研究所・研究センターは、共同利用・共同研究拠点および教育関係共同利用拠点に認定されている。そうしたこれまでの実績を踏まえ、さらに医学研究科など心の先端研究に必須の領域の協力も得て、本ユニットとして一体となった研究・教育・社会貢献の活動を通じて、「心(KOKORO)の先端研究と専門教育のための国際拠点」を確立する。

ユニット長挨拶

心の先端研究ユニット長 明和 政子AIやデータ科学、それを基盤としたIoTやロボット技術開発が,国の政策として強力に推し進められています.それを待たずとも,私たちが生きる環境はこれまでにないスケールで激変し続けています.
他方,ヒト(Homo sapiens)は,数百万年という長い時間をかけて環境に適応しながら,いまあるような姿かたちを獲得してきた生物です.目には見えない心や行動特性も,進化の過程で身体を取り巻く環境に適応しながら獲得されてきたものです.しかし今後,未曾有の環境と相互作用することになる私たちの身体,そして脳や心にはどのような影響が生じるのでしょうか.さらに未来に目を向けると,次世代の脳や心の創発・発達にはどのような影響がもたらされるのでしょうか.いまこそ,「ヒトとは何か」という基本的理解に立ち戻り,人類の持続的発展に向けて学術が担うべき課題に向き合うこと,次世代が生きる未来環境をどのように設計していくべきかを真剣に考える責任を果たすことが必要です.
その意味で,『心の先端研究ユニット』が果たすべき学術的,社会的役割はどんどん大きくなっているといえます.私たちは,文理という旧来敷かれてきた線引きを超え,さらに,既存の方法論や考え方を超えて,ヒトという存在の科学的理解をいっそう深め,それに基づいて未来社会のビジョンを創っていく組織でありたいと思っています.
心の先端研究ユニットは,広く開かれた組織でもあります.ユニット構成員だけでなく,どなたでも参加できる講演一般向け会や研究会なども開催しています.心の先端ユニットの動向に,今後も多くの方々から関心をお寄せいただけましたら幸いです.

心の先端研究ユニット長 明和 政子